奈緒ちゃん

奈緒ちゃん」という映画、というよりもドキュメントは、約10年前、下北沢の喫茶店でチラシを見つけ、小さな映画館で観たことがある。奈緒ちゃんという障害者のいる家族の話。あたたかい、明るい家族。

ポレポレ東中野でポスターを見て、10年ぶりに是非また観たいと思ったのだが、残念なことに予定が合わない。12月4日の映画上映の後、奈緒ちゃんのお母さんのトークもある。

10年前、この映画を観た時、奈緒ちゃんとお母さんに会いたくて、奈緒ちゃんが働いている神奈川県の喫茶店に会いに行った。

奈緒ちゃんに会いに行く道のり、電車の中で、映画館でもらった「奈緒ちゃん新聞」を広げて読んでいた。すると隣に座っていた男の子が話しかけてきて、「奈緒ちゃん!」と言った後、映画にも出てくる奈緒ちゃんのお兄さんと友達だと話してくれた。お母さん、僕のこと覚えているんじゃないかなぁ・・と。

会いに行ったその日、奈緒ちゃんはいなくて、奈緒ちゃんのお母さんだけに会うことができた。私は、お母さんに会った途端、泣いてしまったのだ。お母さんは、障害者の手作りのコースターをくださった。それは今も大事に持っている。

この映画は、家族に障害者を持つ人も、持つ可能性がある人も(誰だってあるのだ)、観れば何か心に残ることがあるかもしれない。